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EUSが有効であった早期膵癌:症例1

EUSによって発見された5mmの膵癌

 膵癌のリスクファクターである、分枝型IPMNの経過観察をしていた患者様です。半年おきにMRCP、CT、超音波内視鏡を行っていた患者様です。超音波内視鏡を行ったタイミングで膵体部に5mm程度の低エコー領域を認めました(上図)。膵野型の膵癌と呼ばれる、初期の段階には膵管に何の変化も及ぼさない、最も早期発見が難しい癌でした。追加でMRCPやCTが行われましたが、腫瘍は指摘できませんでした。

 このくらいの変化は慢性膵炎や糖尿病があり膵臓が萎縮している患者様では当たり前のようにある変化です。少し内視鏡を動かすスピードが速かったら、たまたま瞬きしていたら、あっという間に過ぎ去ってしまう大きさです。良い表現ではありませんが、発見できたのは偶然かもしれません。

この方の場合には、ご本人とよく相談し、手術を行う方針となり外科的切除を行い現在もご存命です。MRCPでは膵管の変化は認められませんでした(下図)。

 

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