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食道静脈瘤(しょくどうじょうみゃくりゅう)

 食道の粘膜の下に静脈が瘤状に拡張してしまう状態です。原因の90%が肝硬変症と言われています。その他、特発性門脈圧亢進症、肝外門脈閉塞症、Budd-Chiari症候群、日本住血吸虫、心不全によるうっ血肝なども稀ですが原因となります。

 肝硬変は肝臓が硬くなる病気です。本来肝臓に流れることが出来た血液が、肝臓が硬くなることで、一部の血液が流れることが出来なくなります。その血液は、迂回しなければなりません。食道静脈瘤はその迂回路のその一つです。

 静脈瘤は、血管に圧がかかり瘤状に膨らんだものです。破裂し吐血しすることがあり、時として致命的となります。自然経過での食道静脈瘤の破裂率は15-40%と高率であるため、内視鏡での観察で破裂のリスクが高い場合には、予防的治療が行われます。

 治療には、内視鏡治療と外科的治療がありますが、第一選択は内視鏡治療になり、内視鏡的静脈瘤結紮術(静脈瘤にゴムのリングをかける治療)、内視鏡的硬化療法(静脈瘤の中に硬化剤を注射し、血液を硬化させる治療)が主に行われています。破裂時にも内視鏡治療が行われます。

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