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食道癌

 食道癌は食道のどこにでもできる可能性があります。日本人の場合には、約半数が食道の中央付近であり、次に食道の下部に多いとされています。

 症状は、初期の段階ではまず自覚症状がありません。進行するにつれて、飲食時の胸の違和感、飲食物のつかえ感(食道の通り道が狭くなり飲食物がつかるようになると感じます。さらに狭くなると流動食のようなやわらかいものしか通らなくなり、さらには水分や唾液も飲み込めなくなり唾液を吐かなければいけなくなります。)、体重減少(癌自体の影響と食事が摂取できなくなり体重が減ります。)、胸や背中の痛み、咳、声のかすれ(これらは癌が食道の壁を越えて、外まで拡がった特に起こります。)などの症状が出ます。

 食道癌は同時にいくつも出来ている可能性があります。また咽喉頭癌や胃癌との合併も多く約20%の患者さんに重複癌が見つかると言われています。そのため近年では、口腔内の観察を内視鏡で行うことで、咽喉頭癌の早期発見する機会が増えてきています。

 治療は、ごく初期の段階で発見できれば内視鏡的な切除を行います。進行癌の場合には、化学放射線療法や外科手術が行われています。

 また治療後も定期的な内視鏡検査が必須であり、食道癌の早期発見には、当クリニックでも行う事が出来るNBI(narrow band imaging)を用いた内視鏡観察が有効とされています。

 飲酒との関係が示唆されており、特に飲酒後に顔が赤くなる方(フラッシャー)は注意が必要です。フラッシャーの方は一度ご相談下さい。

 飲酒・喫煙を止めることで、食道癌の異時性・異所性再発(時間が経ってから違う場所に癌が発生すること)を予防できると考えられています。

 

食道癌内視鏡画像

早期の食道癌です。通常観察で発赤した凹みとして観察されます。

NBI観察では、色調がやや茶色に観察されます。時に通常観察では発見できない病変を発見することが出来ます。

ヨードを散布し染色を行うと、病変はより明瞭になります。

進行食道癌です。内視鏡で見逃すことはない大きさですが、食道がつまりかけるまで症状はないことも多いです。抗癌剤や放射線治療、外科的治療が必要になる段階です。

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