食道アカラシア
食べ物を摂取した際、食道は蠕動運動で食べ物を胃に運んでいきます。食道と胃の境目辺りにある下部食道括約部は、胃の内容物が逆流してこないように普段は、圧が高く食道を閉めている状態です。飲み込む動作により、緩くなり胃に食物を運搬する役割を演じています。食道アカラシアは、下部食道括約部が、食べ物が運ばれてきても緩むことをせずに、つかえてしまう病気です。そのため、口に食べたものが逆流したりしますが、胃酸の酸っぱさがないのが特徴です。
10万人あたり0.4-0.6%と比較的稀な病気です。この動きは迷走神経や食道の壁の中にある神経によってコントロールされています。そのコントロールが何らかの原因により傷害されることが原因であるとされています。診断は、胃のレントゲン検査や、内視鏡検査、食道の圧を測定することで診断されます。食道アカラシアは食道癌の発生母地になることが知られており、数%の患者様に食道癌が発生するとされています。そのため、食道癌を早期に発見するために内視鏡検査が重要です。
治療法は、薬物治療やバルーンでの拡張、外科手術などがあります。